1st-summer Nordmann's Greenshank (Spotted Greenshank)
Tringa guttifer
カラフトアオアシシギ 第1回夏羽 千葉県 2008年6月
Nikon D200 + Nikkor ED500mmF4P (撮影:"@stint"N.K.)
6月に入ってから三番瀬海浜公園に比較的長期間滞在した個体。これまで国内で夏羽の個体が多数のバーダーに撮影された事例は非常に少なかった。
頭部から胸・腹部の一部までアオアシシギ夏羽よりも大きく荒い暗色班が多数入り、背面全体に黒っぽく、外見上はほぼ完全な夏羽に見える。
しかし飛翔時の画像より、大雨覆の換羽していない多くの羽がかなり褐色味が強いこと、初列全体・次列風切全ての摩耗度が大きいこと、6月という時期に長期滞在したことから、この個体は繁殖に参加しない第1回夏羽の可能性が高い。
コアオシシシギ、キリアイ等の事例でも第1回夏羽が成鳥夏羽とは翼以外はほぼ外見上変わらない場合があるので、本種もそのようなタイプなのかもしれない。(なお、トウネンのように1年目はあまり越冬地から移動しない種では、第1回夏羽は冬羽により近い外見になる傾向があると推測される。)
嘴の色が全体に暗色になり、顔の模様の変化せいもあるのか、幼羽ほど嘴の太さが強調されない顔に見える。
翼下面は無班で白い。
この個体は尾羽が摩耗しているためか(?)飛翔時に脚の先端が尾羽を超えているが、それでもアオアシシギと比べると脚の突出度合いは少ないと思う。
大型のカニが少ない環境だったせいか、餌はかなり小さな物を主に採っていた。小魚を捕食する場面もあった。
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