Great Knot  Calidris tenuirostris
 オバシギ (Obashigi)
   
             


L26-28cm   P

【分布】
日本全国で旅鳥。数羽から数10羽の群れのことが多いが、九州の有明海北部では秋期に数百羽が通過する。
春期の個体は殆どが成鳥夏羽だが、秋期は幼鳥が大半の割合を占め、成鳥は稀。
ユーラシア大陸東部の北極圏の限られた地域で繁殖し、インドから東南アジア、ニューギニア、オーストラリアへ渡る。韓国の干潟では数万羽の大群が通過する。

【環境】  
海岸(干潟・砂浜)、河口干潟、埋立地などの塩水域を好む。稀に休耕田、蓮田などの淡水域にも入ることがある。

【印象】  
Calidris属の中では最大種で、トウネンに比べて2倍近い大きさ。胴が太く、脚が短い、がっしりとした体格。
・嘴は黒く直線的でやや長め、太くて頑丈そうな印象。
・脚の色は年齢・季節を通じ緑灰色。
・腰と上尾筒は白く見える。腰には白地に暗色班があるが上尾筒は無班。下尾筒もほぼ無班に近い。
・干潟の表面の小型の甲殻類の他、貝類を好み、小さな二枚貝を丸のみして食べるのを観察できる。

(夏羽)
・胸部に大きな班が密に入り特に黒っぽくなり、そこから腹部にかけて荒い班が密に入る。
・完全に換羽すると、上列肩羽のみが軸まで赤褐色になるので特徴的な外見になる。

(冬羽)
・全体に灰色味が強くなり、コオバシギの冬羽に似ている。
・肩羽の軸班が細い線状になり、羽縁・サブターミナルバンドがほとんど無くなる。

(幼鳥)
・全体的に白黒のモノトーンな印象。
・背面の羽は暗色の軸に白い羽縁が明瞭なうろこ状の模様。
・雨覆の軸班は暗色のものからサブターミナルバンドのあるものまで変異がある。
・首から胸にかけて大きな暗色班が密に入り、胸のあたりで特に濃く黒っぽく見える。

【鳴き声】
ケッ ケッ、キュー等 見かけによらず可愛らしい声。

【類似種】 
※種名クリックで各種のページへリンク
 ■要注意: ■アライソシギ[未記録種](夏羽のパターンが似ている。)
 ●やや注意: ●コオバシギ(幼鳥・冬羽とオバシギの冬羽換羽中個体の識別)

【雑学】
・日本では本種よりコオバシギの方が珍鳥扱いされる事が多いが、本種は世界的に見て分布が限られているため、欧米人にとってはコオバシギよりも珍鳥度が高い。しかし日本国内でも特に春期の渡りの個体数が激減していて、'70年台からの30年間で9割減(!)にもなってしまった。近年、九州以外の干潟で大きな群れが見られることはまず無くなった。主要な通過地である韓国の干潟も大規模開発が進んでいるので、今後の個体数の変化に注目すべきと思う。
・アメリカ西海岸の岩礁に生息するアライソシギ Surfbird
Aphriza virgata はオバシギとDNA的に近縁とする説もあるらしい。実際アメリカ西海岸ではオバシギとアライソシギの交雑個体とみられる鳥が2009年に記録されており、"Surfknot"と呼ばれている。

   
 オバシギ画像集  more images

夏羽 Breeding plumage

初期 Fresh
April 2005, Osaka Pref

摩耗個体 Worn
August 2007, Osaka Pref.


冬羽 Non-breeding plumage


 
第1回夏羽 1st-summer
 

May 2006, Ishikawa Pref.


第1回冬羽 1st-winter

October 2003, Mie Pref.


幼羽 Juvenile

September 2010, IShikawa Pref.
September 2007, Mie Pref.
September 2003, Osaka Pref.
September 1994, Shiga Pref.

 
 
  


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