Worn breeding plumage White-rumped Sandpiper Calidris fuscicollis
コシジロウズラシギ 磨耗した夏羽
新潟県新潟市 2011年8月 (撮影:"@stint"N.K.)
おそらく日本国内では2回目の記録と思われる個体。場所は海岸の埋立地内の大きな水たまりで、8月6日には確認されており、その後8月11日まで滞在した。
2006年の多摩川の個体と同じような摩耗した夏羽で、8月上旬という渡来時期も重なっていた。
肩羽の一部が冬羽に換羽が始まっているが、多摩川個体よりもこの個体の方が肩羽に赤褐色の羽縁の夏羽を多く残していた。
初列風切先端は静止時に尾羽先端より大きく突出しているが、ヒメウズラシギほど顕著ではない印象を受ける。しかし三列風切先端からの初列風切の突出はかなり大きい。
下嘴の基部に小さい淡色部があるのが判ったが、光の加減によっては見えにくい場合があり遠目では暗色に見える。
脚が乾燥した泥で汚れていて本来の色を判断しにくかったが、水で濡れた脚先を見ると暗色だと判る。
本種は上尾筒の白色が最も特徴的だが、胸部から脇にかけて小さな班が連続していることも独特の雰囲気を醸し出している。
筆者は聞き逃してしまったが、飛翔時に「ツィッツィッツィッ…」または「チッチッチッ…」と聞こえるシギ類らしくない高いピッチの声で連続して鳴いていたとの事で、これもヒメウズラシギと識別できるポイントになる。
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