Asian Dowitcher   Limnodromus semipalmatus
  シベリアオオハシシギ (Shiberiaohashishigi)


        


L33-36cm    P  

【 分布 】
日本全国でかなり少ない旅鳥。九州の有明海では比較的記録が多い。その他の地域では稀。渡り期に国内で数羽が見られる程度。
ロシア(オビ川、バイカル湖周辺)・中国東北部の一部で繁殖し、インド東部、東南アジア、オーストラリア北部へ渡る。

【 環境 】
海岸干潟、河口干潟、埋立地、水田、蓮田など。

【 印象 】
・オオハシシギよりも若干大きく、オオソリハシシギより小さい位の大きさ。
・長く真っ直ぐな嘴を持ち、ほぼ嘴全体が黒い(下嘴基部のみやや淡色)。
・足は黒色でオオハシシギよりも長く、比較的大きな半蹼を持つ。
・肩羽・雨覆はオオハシシギよりも細長く先端が細い。
・上尾筒から腰は白地に暗色の細かい縞模様があり、背中まで食い込む。
・尾羽は上尾筒同様の細かい縞模様。
・翼下面は下雨覆が無班で白色部が多い。

(夏羽)
・頭から腹部が一様な赤褐色になる。雄の方が赤味が強い。
・肩羽、雨覆、三列風切は、羽の内側が一様な暗褐色で、太い羽縁があるため、背面が「クマザサの葉」状になるのが特徴。
・上背・肩羽・雨覆・三列風切の羽縁は赤味を帯びる。
・腹部は白く、脇から下尾筒にかけて暗色の横班が入る。
・過眼線が眼の後方で短く不明瞭になる。頭頂に暗色の班がある。

(冬羽)
・背面は全体に灰色になり、羽縁は目立たなくなる。
・首から胸にかけて薄い縦班がある。

(幼羽)
・フレッシュな幼羽は首から胸にかけて黄褐色味がある。
・肩羽、雨覆、三列風切は、羽の内側が一様な暗褐色で、太い羽縁があるため、背面が「クマザサの葉」状になるのが特徴。
・頭頂が黒褐色で、過眼線が眼の後方まで伸びるため、眉班が目立つ。

【 鳴き声 】
ケーッ

【 類似種 】  ※種名クリックで各種のページへリンク
    ■要注意:
      ■オグロシギ(嘴の形状、体型が似ている)
      ■オオハシシギ(嘴の形状が似ている)
      ■オオソリハシシギ(体型が似ている)

【 雑学 】
・繁殖地、越冬地が局地的なので、個体数は多くなく、23,000羽程度と推測されている。
・種小名のsemipalmatusは、半蹼足の意味。
・以前は英名をAsiatic Dowitcherと表記された文献も多かったが、"Asiatic"という単語が差別的ニュアンスを含むという理由で、近年の文献は殆どが"Asian"と表記されている。(当サイトも修正しました)



  シベリアオオハシシギ画像集   more images

夏羽  Breeding plumage

初期  Fresh
May 2010, Tottori Pref.
May 2006, Okinawa Pref.(photo: Imai)
May 2000, Shizuoka Pref.(photo: Imai & Fukuda)

摩耗個体  Worn
July 2013, Tokyo Pref.


冬羽   Non-breeding plumage

August 2005, Osaka Pref.


第1回夏羽  1st-summer

April 2010, Osaka Pref.


幼羽  Juvenile

September 2004, Hyogo Pref.





  


Home > Species index > Asian Dowitcher