Baird's Sandpiper  Calidris bairdii
 ヒメウズラシギ (Himeuzurashigi)
   
 
  


L14-17cm   V

【分布】
稀な旅鳥。近年は日本での記録がかなり減っている。
北アメリカ北極圏、シベリア東部の一部で繁殖し、南アメリカ南部へ渡る。

【環境】  
日本での記録は海岸干潟、河口干潟、埋立地など。

【印象】  
・トウネンより若干大きめ、ハマシギより小さい。類似種のコシジロウズラシギより若干小さい。
・初列風切が特に長く、3列風切および尾羽先端を大きく超えて突出するため、横長のスマートな体型に見える。
・全羽衣を通じて赤褐色味が少なく、色彩的には特に地味。
・頸部から胸にかけて細かい縦班があるが、脇腹までは達しない (コシジロウジラシギでは脇腹まで班がある)
・嘴は基部まで黒く、先端が細く形状は直線的 (コシジロウズラシギでは下嘴基部に淡色部がありやや下湾する)
・脚は短めで、色は黒い

(夏羽)
・肩羽の黒色の軸班が明瞭で、先端部で大きな班状に太くなる。雨覆は冬羽を多く残す。
・全体的に赤褐色味がほとんど無く、モノトーンな印象。(コシジロウズラシギは肩羽に赤褐色味がある)
・頭部に暗色の細かい班が明瞭で黒っぽく見える。
・胸の班は白地に細かい班が入り腹部の白色との境界がやや目立たなくなる

(冬羽)
・全体的に灰色味が強い。肩羽の軸班は細くなる。
・胸の縦班はやや不明瞭になる。

(幼羽)
・肩羽、雨覆、3列風切の軸班周囲が暗色で太く、かつ淡色の羽縁とのコントラストが明瞭のため、背面は鱗状に「メリハリ」のある印象。
・頭部に暗色の細かい班が明瞭で黒っぽく見える。また頭部から頸部にかけては地色に褐色味があるが、赤色味に欠ける。
・胸の縦班は明瞭で、褐色地と班の部分と腹部の白色部の境界が明瞭。

【鳴き声】
クリー、クウーイ  (コシジロウズラシギとは声で判別可能)

【類似種】 
※種名クリックで各種のページへリンク
  ■要注意: ■コシジロウズラシギ(摩耗した夏羽、幼羽、冬羽)
  ●やや注意: ●アメリカウズラシギ(摩耗した夏羽個体)

【雑学】
・昔は毎年日本のどこかで秋に確認されていたが、2000年台に入り記録が激減している。ここからは想像だがシベリア側の繁殖個体数が減少しているのでは?


   
 ヒメウズラシギ画像集  more images
 

幼羽 Juvenile

October 2002, Chiba Pref. (photo: Shimizu)
September 1999, Ibaraki Pref. / September 1998, Chiba Pref.
September 1984, Aichi Pref. (photo: Koyama)



 
 
  


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